2006年1月10日 (火)

夢見る大学生活

最近のカズキはかなりおしゃれに気を配るようになった。塾の講師というアルバイトをはじめたことも関係しているのかもしれないが、先日も、私が仕事から帰るといきなり、

「ねぇ、これ買って来たんだけどさ、どう?」

と、シンジのように、ビックオフのお年玉セールで購入したストライプのこげ茶色のジーパンをリビングのストーブの前ではいたかと思いきや、

「これだったらさ、ピンクもワイシャツも合うし・・・」

え、(-_-;)このクソ寒いのに、今着た上着を、また脱いでるよ・・・

「このボーダーのセーターも合うでしょ!」

シンジのように、ファッションショーをしはじめた。

コタツに入って勉強に集中していたシンジ・・・ふとカズキを見上げ

「何が似合うだよ!オマエ、オレのばっかでコーディネートしてんじゃねーよ!」

「いいじゃねぇかよぉ。タイツ貸してやってんだからよぉ」

彼らのいう「タイツ」とは私たちの世代のジジシタである。最近は、ダーリンのヌクヌクジジシタもはくようになった。格好悪いではなく

「冷えたら体に悪いし、ウォームビズだよね」

ということで、かなり愛用度は高い。こうして、我が家のリビングは朝晩、欽ちゃんの仮想大会の楽屋裏のごとく、五本指の靴下を履いた黒や肌色のタイツ(旧ジジシタ)姿の男の子たちが、走り回っているのである。

ふーむ・・・おおよそ、ファッションセンス抜群のシンジからは想像がつかない光景だ・・・しかし、シンジにはもう彼女がいるからいいものの、心配なのはカズキである。

そのカズキも、大学合格判定Aをもらってから、最近はすでに大学に合格したかのように余裕がでてきた。

「大学にいったら、かわいい娘、いるかなぁ♪」

などと、鼻歌を歌いながら、大学のパンフレットなどを見ている。そのカズキがいない夕飯時・・・

「はぁ・・・べつにいいんだけどさぁ。理系の模試って、ブス率100%なのはなんでだろう・・・ひとりでもマシな子がいれば、疲れも半分になると思うんだよなぁ」

T工大の模試をうけてきたシンジがため息まじりにつぶやいた。

私:「え・・・(-_-;)そ、そうなの?」

シンジ:「男子も、変わり者かオタクっぽいやつが多いしさ、女子なんて少ねぇうえに、女子じゃねぇみたいなヤツばっかなんだよなぁ」

あんなに、カズキは夢見ているのに・・・

オサム:「理系ってさ、カズキ兄ちゃんも理系になるの」

シンジ:「そりゃ、アイツも理系だろうが」

オサム:「じゃ、かわいい子、いねぇの?」

シンジ:「あぁ、オサムも、大学生活を夢見るなら、法学部とか経済部とか、文系に行け。オレは、別に彼女いるからいいけどさ。理系に行くなら勉強しに行くって覚悟しなきゃだめだぞ」

オサム:「大学には彼女みつけにいくわけじゃねぇだろうが!」

シンジ:「あたりめぇだろ。オレは勉強しにいくから関係ねぇよ」

でも、はやり張り合いというものがあるのだろう・・・彼女もいるし、大学には勉強しにいくと決めている。しかし・・・

シンジ:「カズキも気づけよなぁ・・・アイツの行く学部なんて、女子が2%ぐらいしかいねぇんだからよ。模試受けてりゃ、大学で可愛い子がいる生活なんてできねぇことぐらい分かりそうなものだけどなぁ」

私:「まぁ、大学に行ったら、サークルとかコンパとかで、他の大学生と知り合うことも多くなるしね・・・(^^ゞだ、大丈夫じゃない?」

シンジ:「カズキの場合さ、時間かけねぇと、良さが出にくいから、日常生活が一緒じゃねぇと彼女も出来にくいと思うんだよなぁ」

オサム:「じゃ、絶望的じゃん・・・」

シンジ:「ま、希望は捨てちゃいけねぇ。ただ、楽観しすぎてもいけねぇ。大学は勉強しにいくところだからな!」

さて・・・模試の結果も順調で、もう半分大学には合格している気分のカズキ・・・

「大学に行ったら・・・♪」

今日も、オクチクチュクチュモンダミンも携帯し、夢見る大学生活でも着用予定のファッションで予備校に出かけ、

「彼女ができたときに困るでしょ!」

この言葉で、湯のみに牛乳を入れることもやめた。

彼女よ!いつでもカモーン!!フォー!!

の状態である。

現状を分かっているのか、それとも知らぬが仏で浮かれているのか・・・理系がぶち当たる女難の道をどう乗り切るか・・・彼にとっては、大学受験よりも難関かもしれない・・・

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2005年10月17日 (月)

悩ましき男心

「オレって、モテねぇよなぁ・・・」

女子なんか、全く興味なしで、私を心配させていたオサムが最近、「モテる男子」をいろいろと研究しはじめた。自分で分析したところ、「女にモテる条件」が無いというのである。

「だって、すげー サッカーができるわけでもねぇし・・・背も小せぇし」

でも、モテたって、今の女子には興味ないんだから、しょーがないような気もするのだけれど・・・女子のことを、ウザイなぁと思いながらも、やはり中学生になると、女子に好意を持たれたいという気持ちもあるのだろう。ビミョーな男心だ・・・

「モテないなんてことないと思うけど」
「じゃぁ、オレのいいところ、言ってみてよ」
「よく気が付くし、優しいし、ピアノも弾けるし、話もおもしろいし」
「それから?」
「それから・・・料理も、ご飯も炊けるし、カレーも卵焼きも作れるし」
「それから?」
「背も伸びてきたし、肌もきれいだし、英語もできるし」
「それから?」

だんだん、具体的なネタがつきてきた・・・(-_-;)親バカかもしれないが、要するに、全体的に「ステキ」なオーラが出てるって言いたいんだけど・・・

「背だって、今は小さいかもしれないけど、この夏5センチ以上伸びだし、足だって大きいんだから兄ちゃんたちよりは大きくなるよ!180センチは行くぞ!」

「そぉかぁ?じゃあ、オレ達3兄弟で、一番モテそうなのは誰?」

モテるといっても、3人とも全く違うからなぁ・・・

「その質問は、イタリア料理と、日本料理と、中華料理とどれがいいかって言ってるようなもんだよ・・・」

「どういう意味?」

「人によって好みもあるし、時と場合によるからさぁ・・・」

  オサムは、かなり真剣な顔つきで聞いている。

「そんなこと、聞いてるんじゃないよ、誰がモテるか聞いてるんだよ!」

「結婚するオトコっていう条件なら、オサムが一番モテるだろうね」

「マジ~!シンジ兄ちゃんじゃなくて?!」

「うん、恋人ならシンジ兄ちゃん、結婚するならオサム、パートナーや友達ならカズキ兄ちゃんだねぇ」

「そうかぁ・・・結婚するなら、オレみたいなタイプがいいのか?」

そりゃぁそうだ。家事も嫌がらずに手伝ってくれるし、マジメで客観的だけど、ユーモアもある。ホノボノとした物語が好きで、絵や音楽など趣味も多彩だ。

「でも、彼氏じゃないんだな・・・彼氏ならやっぱりシンジ兄ちゃんなのか・・・」

何を、落ち込んでいる!彼氏より、ダンナのほうが数段上でしょーが!飛車と王将ぐらいちがうだろーが!でも本人は「彼氏」を目指したいらしい。

「それはねぇ・・・」

「なんだ?」

「言葉の問題だね」

「自分から、女の子に声かけたり、ちょっかい出したりしないでしょ」

「しねぇな」

「オサムくーん。とか言われても、ぶすっと、”なんだよ”とか言ってるでしょ」

「そうだな・・・そういや、ヒデトなんかは、どうしたの?とか笑顔で答えてるなぁ・・・」

それが、分かれ目なんだよ。ま、そこが、チャラチャラしてなくて、良いのだが、その良さは「オトナの女」でないと分からないだろう・・・これで、仕事ができれば、オサムのようなタイプは社会人30代ならモテモテだと思うんだけどなぁ。

「中学で彼女見つけなくたっていいんだよ。かわいくて頭もよくて、優しいくて、オサムの良さを分かってくれる女の子いるような高校に行けば、きっとモテるよぉ!」

「そうかな」

「恋なんてね、準備してするもんじゃないから。胸がキューっとして、英語の単語が全部彼女の名前に見えてきて、勉強なんか出来なくなるんだから」

「えー!!勉強もできなくなんのかよ!」

「でないと、恋じゃないよ」

「恋ってヤベェなぁ」

「恋の病っていうぐらいだから、ヤベェけど、みずぼうそうと同じで、早いうちにかかっておいたほうがいいんだよ」

「そっか・・・じゃ、今のうちに勉強しとかないとな」

半年ぐらい恋の病に落ちても大丈夫なように、今のうちに、「勉強」と「挨拶」の準備をしておいてね!「ありがとう」「助かるよ」そういう言葉が、シンジやカズキのように、すんなり出るようにしておけば、エルメスが現れても、電車男にならなくてすむだろう。プラス、料理もマスターしておくことをオススメします(^_-)-☆

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2005年8月25日 (木)

恋が終わるとき~女房と手なんかつなげるか!~

「えーー!子供がいるのに腕を組んで歩くぅ~?!!」
「女房となんか、もう何年も手すらつないでねぇよ」

先日、20代後半から60代までの既婚者男性ばかり7名との、お食事会のときのこと・・・今度合併する大手U銀行のシステムのことやら、経営のリスクマネージメントについて・・・などなど小難しい話が一段落したとき、

BY  THE  WAY

「リカさんちは、ご主人と、仲いいんですよ~ 腕組んで歩いたりなんかしてるんですよ!すごいでしょ」

私とダーリンのどちらも知る友人・モリさんが、言った一言で、急にみんなの声がワントーン大きくなり、大盛り上がりとなってしまった。

「リカさんちは、いつもそうなの?」
「うん」
「子供と一緒でも?」

もちろん、外出するときは、ダーリンと私が腕を組んで歩くのは当然であり、もし、子供たちがいるとしたら、彼らはその後をついてくる。それが、そんなに驚くべきことだとは、今まで思いも寄らなかった。

モリさん家族4人と、ダーリンと私が休日を楽しんでいるときもそうだった。しかし、新婚1年の20代後半の男性まで

「外出のとき、もう手をつないだりしませんねぇ・・・そういえば」

と言うではないか!多数決により、

私たち夫婦がおかしい!

という嵐が吹きまくったそのとき・・・モリさんが言った。

賛成派:モリ
「いや、僕もね、最初は、二人が平気な顔して、腕組んで前歩くでしょ、えーー!って思ったわけですよ。でもね、そのあと、うちの子供たちがね、なんでパパとママは、夫婦なのにリカさんたちみたいに、手をつないであるかないの? リカさんちみたいに仲よくないから?って聞くんですよ」

反対派:「そりゃ、お前んちの、子供が小さいからだよ」

賛成派:モリ「でも、上のお姉ちゃんは小学校4年ですよ。下のチビは1年だけど。それでね、帰りは、ちょっと女房の手っつーか、指なんかを、チラッと握ったりしたわけですよ。そしたら、女房も腕組んできて、喜んでたし、子供達も、ママーとか言って、ボクと女房のとなりに引っ付いてきたりして・・・台所洗剤のコマーシャルみたいでした」

山形県地酒、ひとりよがりでほろ酔い気分のモリさん、さらに頬を染めて嬉しそうに
「それからはね、ボクんちも、腕組んで歩いてますよ!」
と、私の方を見て、冷のグラスでカンパーイの合図を送ってきた。

(この時点で賛成派2 対 反対派6である。)

反対派団長:オオノ
「オレなんか、もう、娘が高校生だから、きっとキモイ~とか言われそうだよ・・・」


家庭内別居状態を公言してはばからない、40代 オオノさんがつぶやくと、ほとんどの男性が、うなずく。

賛成派:モリ「そんなことないっすよ。言うけど、照れてるだけですよ!絶対」

モリさん、必死の攻めである。
そのとき・・・白髪のダンディー会社役員、シバタさんが言った。

「そうだよ。親の仲がいいのを見て、嫌がる子供なんていやしないさ。それを嫌がるのは、その子の恋愛もうまくいってない証拠だよ。うちの娘がそうだった。ボクは仕事人間だったから、妻と手をつないで歩く休日すらなかったけど、ボクが妻に、ぎこちなくだけど、優しくすると、なんだか冷たい目で見てたよ。でも、今は違う。自分が恋を知らないときは、両親でも仲良くしていると、ヤッカミがあるんじゃないかな」

日ごろは無口な、シバダさんの一言で、嵐が多少弱まる。(これで3対5になれるのか?反対派の話し合いが始まる)

反対派:「お父さんが好きな娘だと、なおさらそうかもしれないなぁ」
反対派:「息子の場合はどうなのかな?」
反対派:「そういうこというの、だいたい娘じゃないか?」

中学以上の子もちパパたち、いつになく語り始めた。

私:「息子の場合も、自分が恋を経験して、女性とつきあったことがあるか、ないかで、違うような気がしますけど・・・」

これは我が家に当てはめたときである。あとは、恋と肉体関係との妄想バランスが取れていない時期・・・ってのもあるかもしれない。

「いや!理由はどうあろうと、オレはもう、女房とは手をつなぎたいとは思わない!」

家庭内別居byオオノ  高らかに宣言!

反対派:「ボクももういいかもなぁ・・・女房には足でも踏んでもらうほうがいい・・・」
反対派:「そうした方が家内にとってはいいのかもしれないけど、なんだか、もうそういうことをする必要すら感じないなぁ」

反対派:「で、シバタさんは結局のところ、どうなんですか?」

中立派?シバタ:
「ボクは小心ものだから、日本で女房と歩くときは、手をつなげないけど、海外旅行に行ったときは、手もつなぐし、腕も組むよ。それを女房が娘に言ったらしくてね、
"お父さん、日本でもちゃんと、
そうやってエスコートしたら?"
なんて言ってきたよ・・・だから、今年の夏、信州に二人で旅行したときは、始めて日本で妻と手をつないだ。新婚旅行以来だったよ」

一同・・・シーン・・・

私のときは、非難ゴウゴウだったのに、この、水紋すら全くない池のような静けさは何だ?

私:「ね、夫婦で揃って腕を組んで歩くって、ほんわかしますよね(*^。^*) シバタさん」

シシオドシよろしく、コーンと意見すると、また

反対派:「そんなこと、いまさらしてみろぉ~!"どうしたの?"とか、"何かやましいことしてるんでしょ"とか妙なかんぐりされるだけだよ~」
反対派:「そうだ・そうだ」

また、5人で攻撃してくる・・・

賛成派会長:シバタ
「勇気があればできるさ」

そんな!勇気がいるなんて!運動会のフォークダンスもびっくりである。

賛成派会長:シバタ
「相手を思いやって、感謝を言う勇気があれば、ボクみたいに仕事人間で家庭を顧みなかった男も、許してもらえた・・・ボクは妻に感謝してるよ」

待ってました!会長!そう、妻に感謝してるよ!その言葉である。

私:「ねぇねぇ、モリさんは妻に感謝してるぅ?」

いつもダーリンに「ねぇねぇ、わたしがいて幸せ~?」と聞くようにモリさんに同意意見を求めると、間髪いれず

モリ:「してますよ!」

と大声で帰ってきた。

反対派団長:オオノ「でも、ストリップは見に行くんだぁ」

モリ:「あれは、ゲージュツなんですッ!!オオノさんと一緒にしないでください!ボクは、基本的に女性を尊敬してるんです。母は看護婦してボクを一人で育ててくれたし、ボクの奥さんだって、あんな痛い思いをしてボクの子供を2人も生んでくれたし、今も働きながら子育てもしてくれてる。女性ってすごいんですよ」

反対派団長:オオノ「わかった・わかった!熱くなるな!」

まとめると、妻と歳月がたっても腕を組んで歩けるの条件

  1. 妻に感謝している人
  2. 感謝を言葉で伝えられる勇気のある人

と判明した。

その後・・・・・・・・・・・・・

帰りに電車が同じだった反対派団長:オオノさん、他の人がいなくなると

「オレ、女房と手なんかつなげるか!なんて言ってえるけど、正直、老後が不安だよ」
と、苦笑した。

「他人に言えるうちは、まだ軽症なんですよ。ホントに離婚になったら、男の人って誰にも言わなくなるでしょ」

「そうかぁ?」

「年老いた自分を受け入れてくれる女性なんて、浮気じゃ、なかなかみつかりませんよッ」

明らかに「げっ!」という表情をしたオオノさん・・・

「オオノさんは、会話も上手だし、家庭疲れしてないし、オヤジじゃないもん。それに家庭がうまくいってないって公言するし、若々しい!5つもポイント踏んでれば、分かりますよ~ 社の女の子だって、上司がオオノさんならほっとかないでしょ。私でも憧れますよん」

「えーー!そっかぁ~・・・いやぁ・・・今のままじゃ、ダメってのは分かってんだけどなぁ」

「恋が終わっても、愛で手をつなぐことってできるんですよ!
経営のリスクマネージメントより先に、家庭のリスクマネージメントが必要ですね(^_-)-☆」

なーんて、ちょっと言ってみた私・・・

時を同じくしてイギリス旅行から帰ってきた我が母は、

「イギリスでは、夫婦が手をつないで、子供がその周りをちょろちょろしてるんだよ。日本は、親が子供と手をつなぐからねぇ。もしかしたら、あれが、定年離婚の原因かも・・・なんて、お父さんとのこと、ちょっと考えちゃった」

と言っていた。歳を重ねた人の一言は重い。たかが手をつなぐこと、されど手をつなぐこと。なのかもしれない。

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2005年8月19日 (金)

彼女

シンジの彼女が時々、我が家に遊びに来る。しかしダーリンは快く思っていない。

1、挨拶をしない
2、靴を揃えてぬがない
3、シンジの汚い部屋でも平気である

というのが理由である。

夏休みに入って、シンジが朝から晩まで予備校で勉強するようになってからは、めっきり遊びに来なくなったが、それまでは、週に2日ぐらいの割合で、そーっといつの間にか来ており、シンジの部屋にいることもあれば、テスト前には、1階の勉強コーナーに並んでいる私とオサムの机で仲良く勉強しており、仕方なく、学校から帰ったオサムはそんな彼らを横目で見つつ、リビングで宿題をしているということもあった。

「お前は、あんな女を家に連れてくるんじゃねぇぞ!」
と、ダーリンはオサムに言い聞かせている。そのたびに大人のオサムは
「そんな言い方しちゃぁ、悪いよ・・・」
と言っている。どちらが大人か分からない。

私は、別に悪い子ではないと思う。シンジが泣いてまでヨリを戻した女であるし、なにせ、彼が「絶対結婚する」ぐらい惚れているのだし、一度は、シンジの汚い部屋掃除も手伝っていたのを見たこともある。別にシンジの彼女の肩を持つわけではないが、女心を察してあげたらどうかなぁ・・・と感じる。

1、挨拶をしない-----------------------
挨拶をしないのではなく、しにくいのだと思う。案外男の子は、平然として「オレんちに来る?」というが、結構女にとって「惚れた男の家に行く」のは学生とはいえ、勇気のいることである。できれば、ガストかマック等、外で愛を語りたい。というのが本音ではなかろうか。彼女とて玄関で
「おじゃまします・・・」とつぶやいてはいるようである。わざわざ、リビングのドアをあけて「こんにちは」と言えないだけではないだろうか?

この場合はシンジのエスコート不足だと思う。彼女を連れてきたら、シンジが「ただいま、彼女きたから」とリビングのダーリンに声をかけるべきである。そうすれば、シンジの後ろから、「おじゃまします・・・」と言えるではないか!ということで、彼女を責めるのではなく、我が息子に女のエスコート方法を伝授するほうが先だと思う。

2、靴を揃えてぬがない-----------------------
これは彼女が悪いのではなく、彼女の親のしつけの問題である。私が一度、彼女の散らかった靴を揃えておいたとき、次の日に来たときには彼女は揃えて脱いでいた。きっとドキリとしたに違いない。それにしても、男の子の靴が綺麗に揃っている玄関で、ミュールを脱ぎ捨てるのだから、たいした度胸である。しかし、これも私が揃えるより、シンジが彼女の靴を一度黙って揃えることを、何度か繰り返せば、やがて習慣づいてくるだろう。

3、シンジの汚い部屋でも平気である------------
付き合って数年立っているとはいえ、「アンタの部屋、汚いねぇ、今日は掃除しましょ!」などと面と向かって言えるのは、同棲1年以上といったところだろう。シンジが独り暮らしをしているならともかく、親と同居しており、レモン色の恋心のうちから、なかなかいい出せなくて当然ではないだろうか。かいがいしく掃除してよいものかどうかも、女の立場から言えば、ためらわれるところである。

しかし、ダーリンは「靴を揃えて脱がない+シンジの汚い部屋でも平気である=彼女の部屋は散らかっており汚い=家庭の教育がなっておらず、いい女とはいえない」
という方程式ができているようだ。

マイフェアレディーにあるように、女だって、つきあう男性によって変わってくる。もうシンジには遅いかもしれないので、ここはひとつ、オサムに「あんな女を連れてくるな」ではなく、「女のエスコート方法」を教えたほうが良いようだ。

私:「彼女を家に連れてきたときは、まずオサムが"ただいま~"って言うんだよ。帰るときも、送ってくるよ~ってリビングに顔を出すんだよ。そしたら彼女も挨拶しやすいでしょ」

オサム:「そうだな・・・ユウジさんが仁王立ちしてるリビングになんか、怖くて挨拶しにいけねぇよなぁ」

私:「でしょ!女性が進む先と後はいつも気遣うんだよ。家に呼ぶときも、外でデートするときも、彼女がくつろぎやすい場所があることを確認!」

オサム:「だから部屋を片付ける・・・」

私:「そう!その通り!家に彼女が来たときは、彼女の靴を揃える、帰るときは、彼女の靴を目の前に揃えて用意する。そしてドアを開けてあげる」

オサム:「え~!オンナって子供みてぇなんだな」

私:「そうだよ。常に気配りができないといけないんだよ。でもね、気配りはモテるだけじゃなくて、出世もするんだよ」

オサム:「出世すりゃぁ、モテるだろうなぁ」

私:「でしょ!モテる男は出世する、出世すると更にモテる!プラス×プラスでさらにジャンプアップ!世の中そういう仕組みになってるんだよ」

こんなことを教えて良いのか・・・(-_-;)ついつい、熱く語ってしまっている自分に気づいたときはもう遅い・・・

オサム:「オレ、シンジにいちゃんよりモテるようになるかな?」
私:「絶対なれる!」

そうだ!こーゆーことは、誰も教えてくれないぞぉ・・・と自分自身に言い聞かせて、納得している私・・・

それにしても、3男というのは、いろんな意味でお兄ちゃんという手本があるので、社会で生き残っていくノウハウを身につけやすいのかもしれない。オサムが、将来どんな彼女を連れてくるのか・・・?そのときは、もう少しダーリンも年齢を重ねて丸くなっていてくれるだろうから、「理想の彼女」のハードルも多少低くなっていることだろう。

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2005年8月 3日 (水)

三者三様

同じ父親と母親で同じ屋根の下で暮らしてきたのに、どうしてこうも違うのか?同じプランターに同じ種をまいたら、菊と、ひまわりと、かすみ草が育ちました・・・ぐらいに違う。

好きな食べ物、好きな色、それらが違うのならまだよいが、性格はもとより、傷つく言葉や喜ぶ言葉などもまるで違う。顔もカズキとシンジは似ていないし、ぱっとみたところ、兄弟のあかしなど、どこにもない。

先日台風で雨が降ったときのこと、シンジは何度かダーリンに携帯メールをよこした。
「迎えに来てくれる?」
「いつでも行ってやるから出る前に連絡しろ」
「3Q やっぱ、チャリでかえる」

しばらくたつと、また
「雨キビイシ・・・」
とくる。だからといって、迎えにいくというと、大丈夫。との返事。
「いったいアイツは、迎えに来て欲しいのか?欲しくねぇのか!全く煮え切らねぇヤツだなぁ」
とダーリンはブツブツ言っていた。
これをカズキとオサムに当てはめるとどうなるか?

ケース1、カズキ
  「雨大丈夫か?」
  「大丈夫。帰れる」
  以上終わり。

ケース2、オサム
  大丈夫かと聞く前に
  「雨、止んだけど、迎えに来てくれ」(また降るかもしれない・・・)

となるだろう。

 昨日、伊豆に行く前に、小遣いを上げてくれとシンジが言い出した。予備校に行くようになって帰ってくるのが遅くなり、それまでにどうしても腹が減る。

我が家は基本小遣い+お手伝い分となっているが、手伝いをしないシンジは、基本小遣いしかもらえない。それに対する不満である。10万あった貯金が、すでに4月から7万減った。これでは来年の3月まで乗り切れない・・・と言い出した。使用用途は、ほとんどメシと携帯代だから、メシ代だけでも日割り計算して払ってくれという。

もともと一番金使いも派手なタチだし、高校2年の夏にあれほど勉強しろと言ったのに遊び呆けていた自分が悪い。手伝いもできないくらい忙しいなんて、言い訳にならない!自分の貯蓄でやれ!となっていたのだが、どうにも首がまわらなくなってきたらしい。

尻に火がついてからとはいえ、保護者面談(7/21掲載)でも褒められたのだし、勉強にいそしんでいる姿は評価せねばならない・・・私たちだって伊豆に行くし・・・

「お前も頑張ってるし、オレ達が伊豆に行くときのメシ代と、これまでのお前のメシ代の足しにしろ。とっておけ」
気前よく、我がダーリン、福澤諭吉を差し出した。

「いいよ・・・こんなにもらっちゃ悪いよ」

「遠慮するな」

「そんなにくれっていう意味じゃなかったんだ・・・今月の携帯分3000円だけで十分だよ・・・」

「まぁ、そう言うな」
ダーリンも引っ込みがつかない。

「じゃあ・・・5000円もらっておくよ。サンキュ・・・」

ダーリンはまたまた
「なんだ?アイツは・・・7万のうちの5万でもよこせとでも言うのかと思ってたのに」
と、拍子抜けしていた。

これがカズキなら、そうはいくまい。
ケース1、カズキ=======================
 ダーリン:「この1万円で補え」
 カズキ:「たりねぇよ。不足分は○円×○日=36456円だよ」
 ダーリン:「そんなにやれねぇ」
 カズキ:「困るよ、考えとくって言ったじゃねぇか」

ケース2、オサム======================
 ダーリン:「この1万円で補え」
 オサム:「え!こんなにいいのかよ。ラッキー!やっぱり困ったら言ってみるもんだなぁ(^_-)」(と、ついつい言ってしまう)
 ダーリン:「なんだ!お前、ホントはこんなにいらねぇのか?」
 オサム:「いや、そんなことねぇよ。うん、丁度それぐらい足りなかったんだ。ホントだよ、ホント」
====================================

3人とも、望んでいるものも、訴える段階も違うということである。

私が思うに、カズキは本当に困ったときにしか信号を出さない。辛抱するのはいいが、周囲の状況ぬきに、自分が切羽詰ったときに言うから非常に困る。たとえば、「電子辞書が必要になるでしょ」と言っても「あれ、高いし、オレはいいよ」という。しかし、「やっぱり必要だ。明後日欲しい」となる。どうせそうなるんだから、明後日なんて言わないでよ~

とかく、一途なだけに目の前の現実しか見ることができないところがある。

恋愛でいうと

「オレ、会いたいから来た。今のマンションの下にいるんだけど」

タイプである。恋愛段階に進んでからなら情熱的であると評価されるだろうが、合コンなどで気に入って、最初がこれでは引かれるだろうなぁ・・・きっと恋愛中も、仕事のことはケロっと彼女のことを忘れてしまうんだろうと思う。

オサムは、困るまえに、それを予知して信号を出すタイプである。彼の偉いところは、困る前だから、相手が助けてくれたらラッキー、助けてくれそうになかったら自分で対処方法を考えるゆとりを持った行動を取っているところである。ただ、ときどき考える前に「でも、してくれねぇかなぁ・・・」と打診してみるアマちゃんのところもある。

「今度の日曜、空いてるんだけど、キミも、第2週目は空いているって先月言ってたよね?どっか遊びに行かないか?」

きちんと彼女の日程をチェックしておいて、自分も都合をつける。あとは、彼女の好みまでチェックして、「○○見てみたいって言ってたよね。俺、それ見たことないけど、○○には前から興味あってさ。どんなんだろ~なんて思ってたんだ」ぐらい突っ込めるようになればOK!彼女のことは何でも、「へぇ・・そうなんだ・・」で終わってはいけない。相手と自分との接点を膨らまして話しをするのだぞ!そうすればワザとらしくなく、自己アピールもできる。

最後はシンジ。彼の場合は趣が異なる。彼の欲しているものは、金でもなく手助けでもない。求めているものは、ハートである。頑張っている自分を分かってくれているという言葉と態度である。

恋愛にたとえると、今、会いたいとは言い出せない。仕事の忙しいときほど電話をかけてくるタイプになるだろう。

「今なにしてんの・・・?あ、オレ?この1週間仕事キツくてさ。忙しいんだ。」

忙しいなら電話せずに仕事せよ!と言いたくなるが、このテの男性は意外と多い。本当は彼女に会いたいと言って欲しい。しかし、会いたいとか、「仕事と私とドッチが大事なの!」と、あまりダダをこねられるのも困る。自分は今すぐ会いたいわけでもなく、会えるわけでもない。こんなときにおそらくシンジが彼女に言って欲しい言葉は・・・

「会いたいなぁ・・・でもあなたも頑張ってるんだし、ワタシもガマンする。この1週間はあなたのこと思いながら、私も仕事頑張るわ!また、今日みたいにちょっと仕事落ち着いたときがあったら、いつでも、声を聞かせてね」

といった感じではなかろうか?
いかがでしょうか?シンジ君。

さて、我がダーリンはというと・・・これまた、ちょっと違う。金も、手助けも、ハートも必要とせず、ほとんど、独りで何でもこなしてしまう人である。恋愛でいうと・・・これはヒ・ミ・ツ。さて、あなたなら、そんな何でも一人でこなしてしまう人には、どう対処する?

それが分からない人には、我がダーリンを誘惑などできないのだ!フフフッ(#^.^#)

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2005年7月24日 (日)

モテる条件

小学生のころのシンジに会った私の友人は「彼はきっとモテる男になるわよ」と断言した。別の友人は「彼って年上の女性にもモテる男なるわよ」とささやいた。

 女性にモテる条件は、いろいろあるが、年上から同世代までモテる条件となると絞られてくる。カウンセラーや講師の仕事仲間と、そんな話題になったときは大抵の場合いつも出る条件が3つある。

 ルックス、頭のよさ、ピュアなハート・・・

 その素質は花婿学校に行ったからできるわけではなく、もしかすると3つ子の魂が決まるときに決定されているものなのかもしれない。シンジを見ているとそう思う。友人達の予言通り、現在のシンジは結構モテる青年に成長していて、今後が楽しみだ。

  モテる男には2種類あるような気がする。幼いときから、よほどルックスが崩れない限り、人生モテ続ける人、幼いときは男らしいルックスでなくても、頭のよさとピュアなハートあれば、16才ぐらいになって俄然モテるようなる場合・・・。

ルックスは女性個人個人の好みもあるのでなんともいえないが、ここでいう頭のよさとは、いい大学を出ているという話ではなく「生きる知恵・サバイバル魂」のことで、たとえば、無人島に取り残されても、生き残れそうなタフさと、それを乗り切れるだけのポジティブなユーモア精神がある。というようなことだ。まぁ、そこまでいかなくても、頭のよい男性は、アウトドアでも火がおこせるし、皆を楽しませるギターも弾けたりなんかする。自然界でも人間界でも生き残る知恵があるような人・・・という意味だ。

  シンジは、まず元気である。何でも食べる。多少賞味期限が切れていても
「賞味期限はオレの舌と腹が決める。売るほうが、ヤバくない程度に設定してる日にちなんかに惑わされるもんか。2日ぐらい過ぎてたって、どおってことねぇよ。」

と気にしないから非常に助かる。以前賞味期限のきれたキムチで炒め物をしたことがある。キムチなど、期間によって変わる味を楽しむものだし、1週間ぐらい過ぎていても私とダーリンは気にしなかったが、それを見つけたカズキは食べるのをやめ、食べてしまっていたオサムは顔面蒼白になっていた。そんなときでも、シンジは

「だいじょうぶじゃん?キムチの味してらぁ」

といつもどおり食べてくれた。 私が棚の上から物を取り出そうとしていると、必ず、さっと取ってくれるし、夏休みなど、「先にお昼食べようか」と言っても「30分ぐらいしてオサムが帰ってくるなら、一緒に食おう。オレ、待つよ」という気遣いもある。

 オサムも、決して怒らないという意味では、サバイバル魂はすばらしいものがある。恐竜博で2時間待ちになっても、決して機嫌が悪くなることなく、「じゃ、交代に一人並んで、一人ベンチでマンガ読もうぜ」と対処方法を考えるし、私が道に迷っても「だからだなぁ・・今ここだろ?」と冷静に地図を見てくれる。

 しかし我が家で、サバイバル魂のもっとも強い人は、我がダーリンである。「宇宙戦争」という映画で、妻に逃げられたしがない父親、トムクルーズは、地球撲滅を前に、野生のカンともいうべきサバイバル魂を発揮し、ぐんぐん「イイ男度」を上げていく。外見はトムとはいかないが、ダーリンはそういうところがある。細かいところにあまり目くじらを立てず、いざと言うときに冷静に物事の打開策を考えることができる。決して、他人のせいにしたりしない。自分で解決策を見出していくのだ。このポイントが高いと、30以上の女性にはモテる。加えて次のピュアなハートとの連動があればもっと幅広い女性の支持を得ることが可能となる。

さて、最後のピュアはハート・・・であるが、実はこれに女性は弱いことを男性はあまり知るまい。ピュアなハートとは、「少年のような心を持った男性」ともいえるが、それにとどまらず、「少年のような心のままで感じたことを、そのまま言葉で伝えることができる」能力のこという。 

女性はよく、「アイシテル?」と聞く。「愛してるよ、綺麗だね、助かるよ」そんな言葉を「鳥肌がたつ」と言う人もいるが、「キミはよくやってくれてる。キミの実力はすごいぞ!」等の褒め言葉を、口に出していうのは、コーチングの基本であり、出来る上司の基本だ。仕事が出来る男性は女性にもモテる。現場女性にモテなければ、仕事は動かない。私が思うに、シンジはこの能力が我が家の男性陣の中でもずば抜けて優れている。

 シンジは些細なことでも「おぉ・・・サンキュ!」と言ってくれる。一番うれしいのは、私が気合を入れて料理をして、盛り付けをしたときなど、夜遅く予備校から帰ってきて、夕飯を食べるとき、疲れているにも関わらず、鍋をとると

「わぁ!うまそうだなぁ」

と食べる前にもびっくりしてくれることだ。そうなると、よりおいしい状態で食べさせてあげたくなるから、もう、座ってるだけでいいわよ~、私が盛り付けてあげるから~となる。するとダーリンが「自分でさせろ!」というわけで・・・トホホ。

さらに
「味、どお?」
と聞くと
「うん、いけるよ。これだけで、メシが3杯いけそうだ」
わざとらしくないシンプルな表現をしてくれる。

  はじめて三色弁当を作ったときには、本人はもう忘れているかもしれないが「学校で、おめぇの弁当うまそうだなって、みんなに言われたよ。サンキュ」なんて涙が出そうなことを言ってくれた。牛乳プリンを作ったらホワイトボードに、「うまかった。また作ってくれ」と書いてくれた。

 今年から小遣いが値下げされたにも関わらず、父の日には、少ない小遣いから、甚平を買ってきていた。ダーリンは、その甚平を着て、布団の中で目を潤ませていた。家族の誕生日は必ず心遣いを忘れない。さらに、「ごめん」と誤るタイミングも上手だ。ボソッとであるが「悪かったな・・・」とか「言い過ぎた・・・」と言うことができる。もちろん、自分がそう思えば・・・だが。

  自分の感謝の気持ち、反省の気持ちをすぐに伝えることができる、小さな心配りを忘れない。それは、経営者の素質の1つでもあるのだ!

 そんな、彼が彼女のことで悩んでいたときのことである。

「オレ、結局アイツじゃないとだめなんだよ・・・」と泣いていた。
「その気持ち、そのまま伝えてごらんよ」
「このままなんか言えねぇよ・・・」
「大丈夫だよ。私が彼女だったら、めちゃめちゃうれしいよ」

 本当にそのまま伝えたかどうかは知らないが、彼女との仲は復活できたようである。 いつも、メソメソされては困るが、女性の前で泣くのは、恥ずかしいことではない。この人は私にはこういう姿を見せてくれる・・・そう思うと、目の前の男性がとても愛おしくなる。

 幼いころから、シンジは自分の気持ちをストレートに伝えていた。うれしいときは体全体でそれを表し、泣くのもためらわないし、怒るのもすごかった。それでいて、いざというときには「オレに任せてみろ」と壊れた部品を一生懸命修理したりする。そんな光景を見ていた友人が「彼はモテる男になる」とささやいたのだと思う。このまま、カッコいい男性街道をまっしぐら!となった、彼の20年後を見るのがとても楽しみである。

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